その日、俺とAは地元にある廃ラブホテルへ肝試しへ向かった。
廃ラブホテルと言っても潰れたのは最近のことで、床や壁紙は綺麗だったが物は散乱しているといった状態だった。
潰れた理由は分からないが、このホテル自体営業していたころから心霊現象の噂が多く、その評判のせいで潰れたんじゃないかと言われている。
確かに何やら嫌な気配や空気感は感じるが実際何か見えたり聞こえたりすることは無かった。
数十分もすると俺もAも飽きてきて部屋のベッドに腰掛けてタバコをふかし始めたりしていた。
「先輩が言ってたけど、最上階がやばいらしいぜ」
Aが思い出したように言った。
それを聞いた俺はまだ部屋に残っていた灰皿にタバコを捨て、従業員用の階段から最上階を目指して登ることにした。
途中の階を見ることなく、足早に階段を登っていく。
3階、4階と上がっていくと最上階である5階へと続く階段が現れた。
懐中電灯に照らされたその階段を見た瞬間、俺らの足が止まった。
階段の1段目からその先、5階へと続く道だけが明らかにボロボロになっている。
最近廃業になったそのホテルは外装から内装までほとんど荒れてなかったはずだ。
焼け焦げたように黒ずんだ床に配管や電線が剥き出しになった壁。
そこだけ明らかに何十年も時間が経っているかのように老朽化している。
その異様な光景に圧倒され、思わず二人で後退りしてしまった。
「先輩の言ってたこと…マジだったな…」
後ろにいたAが小さな声で呟いた。
色んな廃墟とか心スポとかを回ってきた俺達だったが、正直今回ばかりはこの先には行ってはいけないと本能が言っていた。
「先輩たちも行ったことあるんだろ?なら何もないって」
好奇心に駆られたAは俺の背中を叩き、横を通ると先に上り始めた。
本当に行きたくはなかったが、ビビってると思われるのも癪だった俺は遅れながらもAの背中を追っていった。
踊り場を越えて扉へと続く階段を上ろうと懐中電灯を上に向けたとき、廊下へ出る扉の前でAが立ち止まっているのが見えた。
立ち止まっているというよりは固まっていた。
「おい、A?どうした?」
俺は階段を上りきり、Aの横へ行くとA
見つめる先へと懐中電灯を向けた。
階段と同様にボロボロに朽ち果てた廊下、その真ん中くらいに何かがいた。
それが何か認識した瞬間、背筋が凍った。
女がいる。


























行ってないのに行って
体験したようでした
怖いです
すごく怖かったです!!
すごく怖かったです!!天才でしょ😼
めっっちゃこわすぎ
生きてられなくなった 死ぬわ
怖ぁ 今から死にに行きます