俺は夜な夜な中古物件の間取り図を見るのが趣味だった。
ある日、見慣れない間取り図サイトを見つけた。
掲載されている物件の全てに、“おかしな空間”があった。
ドアも窓もない、「0.5畳の謎のスペース」。
しかも全部の図面に、手書きの文字が添えられている。
「この部屋には入らないでください」
冗談だろうと思ってた。
でも、ある物件の間取り図を見たとき、俺は背筋が凍った。
それは俺の今住んでる部屋だった。
確かめると、本当にあった。
壁の裏、図面通りの位置に、不自然な空間が。
どうしても気になって壁を壊したら、そこには…
小さく丸まった“何か”が座ってた。
顔は見えない。
でも、確かに生きてるみたいに、微かに揺れていた。
怖くなって壁を元に戻したけど、もう遅かった。
次の日、ポストに入っていたチラシ。
【新着物件:間取り図公開中】
【所在地:○○県○○市○○町 ○丁目 ○号】
……そこには俺の住所と、こう書かれていた。
「※“この部屋”は開けられました」
「※次の誰かが見つけてくれるまで、そこにいてください」
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