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不思議体験

やまださんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

矢印
短編 2025/01/11 18:07 458view

これは数年前の正月の事、久しぶりに親族揃って宴会をしていた時 父親が不意に四つの大きな葛籠を持ってきて陰陽師のような事を始め出した

40年一緒に住んでいるが初めて見る事で呆気に取られていた。 不思議な事に他の親族は一切干渉していなかった。

しばらくして全員いる写真を撮ろうとした時、姉の長女に急に懐かれてしまった。滅多に会わない子なので少し戸惑った。

 宴会も終わると、父親と母親はスーツを着込み2人で先に帰ってしまった、母親の笑顔が凄く印象に残っている。

 私は急に映画が見たいと言い出した姉を連れショッピングモールに向けて運転している。昔話をしていた時、長女さん大きくなったねと話していたら(今日は受験勉強があるから来ていないけど)と返答が… 姉はそのまま映画を見に行き、私は近くのお店に行こうと運転を再開した。

一般車両の矢印に沿って進んでいると、普段行かない奥の方に誘導された。お正月だから渋滞緩和の処置か何かだろうと従って進んでいくとロータリーのような場所に着いた。

そこには複数の矢印と消え掛かって読めないようなものが無数にあり、どこに進んで良いかわからなくなってしまった。 とりあえず同じ色の一般車両の矢印を探して進んで行く。

進んでいくと高台のバス停のような場所に着いた。流石におかしいと思い車を降り周りを見ていると、そこにも無数の掠れた矢印があり、90度Uターンするようなものなど沢山あった。するとフェンスの隙間から下に降りる矢印があり壁を伝って下に降りられそうなところがあった。

吸い込まれるように降りていた。

バス停の横は山でその間のような隙間なのだが下には灰色をした町があった。そこに住む人は殆ど異形な形をしていて、岩のような巨大な頭の人体はスーツもいれば、全身が黒い光の塊のような人も歩いていた。 ほぼ全ての人が下を向き虚ろな目をしていたように思う。

不意に視線を感じ振り返ると 女の子がこっちを見て笑っていた。横にはその子の母親のような人もいる。母親は頭が巨大な岩、少女は人型、ただ笑っている。ハッとなり崖をよじ登る、ただ必死に。気がつくと目の前に警察がいた。

道路の中央分離帯の隙間に人がいると通報があったようでそのまま連行。

色々検査され一応釈放。

精神科にも行ったが特に何もなく。

後日 迎えの電話に出なかった事で姉に怒られ、両親は熱海から帰ってきました。

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