ヒトコワ(人声)
投稿者:初心者ライター (4)
ある日、町の住人たちは「ヒトコワ」と呼ばれる怪奇現象に恐怖に襲われ始めました。
ヒトコワとは、夜になると闇の中から聞こえる囁き声で、その声を聞くと強烈な恐怖感に襲われると言われていました。
人々は次第に自宅に引きこもり、夜になるとドアを二重に閉め、カーテンを厚くしてヒトコワの声を遮ろうとしました。しかし、いくら対策をしても、ヒトコワの声はどこからともなく聞こえてきて、人々の心を蝕んでいくのです。
ある夜、主人公の一人、さやかは、ヒトコワの声に負けずに立ち向かおうと決心します。彼女は勇気を振り絞り、声の出どころを探すために町の中心部へと向かいました。
街灯が少なく、闇に包まれた中、さやかはどんどん深く入り込んでいきます。すると、不気味な囁き声が聞こえ、彼女は強烈な恐怖に襲われますが、意を決して進み続けます。
やがて、さやかは崩れかけた古い建物にたどり着きます。中からはヒトコワの声が響いてきますが、さやかは怯まずにその建物に入り込み、廃墟の中を進んでいきます。
すると、さやかは一室に辿り着きました。そこには薄暗い明かりが灯っており、奇妙な記号や絵が壁に描かれています。部屋の奥には不気味な影が座っているのが見えました。
さやかは不安になりながらも無言でその影の元に近づきます。すると、その影がゆっくりと頭を上げ、さやかに向けて微笑みます。そして、ヒトコワの声はその影から出ていることが分かりました。
影はさやかに寄り添い、低く囁きます。
「私はヒトコワではなく、ただの孤独な存在。
私もあなたのように孤独に悩まされているだけなんだ。」
さやかは驚きましたが同時に同情も抱きました。それから、彼女は影と話し続けることで、互いに共感し合い、孤独と恐怖を分け合いました。
それから数日後さやか帰ってこないと村でうわさが広まりました。
その後もさやか家に帰ってくることはなく、さやかの部屋には2つの影だけが残っていたそうです。
南無~(=人=)
影に魅入られてしまったのですね。
ある意味ハッピーエンドかも