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心霊

イエティさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

邪視(?)
短編 2021/03/12 11:19 7,506view
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親父が林業やってる。

チェーンソー使って木を切って、重機で運ぶ。
その繰り返しだから、高校時代よく親父の仕事手伝ってたんだよね。

高3の春の話。

小遣い稼ぎのために親父の仕事に同行した。
場所はかなり山奥の別荘地。

春休みを10日削って、民宿の泊まりながら仕事。
全国的に温泉が有名で観光地だから、飯も美味いし温泉も最高だった。

同行したのは7回目だったかな。
もう慣れてきたと思っていても、3日目には全身筋肉痛で死にかけてた。

足場が悪く斜面も多いから、特に足腰がやばかった。

泣き言言ってられないし、親父はぴんぴんしてるから、やせ我慢して仕事してた。

で、その地域で2件仕事があったもんだから、
5日目には違う場所での仕事だった。

そっちはある程度近くまで整備された林道があるし、斜面もそんなにきつくない。
楽な方が残っててよかった~と思いながら、前日の下見を済ませた。

その日は15時くらいには仕事納め。
ゆっくり休んで明日に備える感じだった。

翌日、朝4時に起きて仕事場に向かった。

ちょっと小便したくなって仕事場から離れると、木陰に木箱があった。

サビもひどくて木も腐りかけてたが、鉄?青銅?でけっこう派手に装飾された外見と、
こんな山奥にある時点で何か訳アリなんだろうな~って思った。

なんでこんなとこにあるんだろう?と思いながら、木箱から少し離れて小便した。

高校生男子の果て無き好奇心が、「開けてみようぜ!」と囁く。
心の中の僅かな良心と恐怖心が、「やばいもんだったらどうするよ、やめとけ」と言う。
霊的なものだったら…?呪われたらどうしよう?
でも気になるな…大金とか銃とか入ってるかも?
もしかするとかなり価値があるかもしれない…開けよう!!!

この間わずか1秒。

後に後悔するとはつゆ知らず、木箱を手に取った。
縦50cm、横30cm、奥行き30cmくらい。
重さは見た目とは裏腹に5kgくらいあったんじゃないかなあ。
かなりずしっときた。

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