死霊の叫び

誰かお願いです、私の娘を探して下さい
歩けなくなった私の代わりに、どうかあの子を助けて下さい！
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私には娘がいます、5才で珠子といいます

とても可愛い子なんです、皆から将来は間違いなく美人になるねとよく言われています

やっと戦争が終わったので、母子2人で田舎を出て東京へ行くことにしました

他に家族はいません

都会へ行けば、きっとたくさん仕事があると思ったのです

どこか条件の良い所で、住み込みで働こうと思いました

道中、宿に泊まりながら東京を目指しました

ある宿に泊まった時、2人組みの男たちに会いました

やたらと笑顔で話しかけてきましたが、その下に何か違和感を感じて怖かったので、適当に話を切り上げました

2人ともチラチラと珠子を見ていたので、嫌な予感がしました

だからその宿はすぐに出たのですが、そっと出たつもりが、気づかれて後をつけられたようです

男たちの狙いは珠子でした

彼らは娘を捕まえました

勿論、私は抵抗しました

娘に何をする！そう言って男たちにガムシャラにしがみつき、娘を引き離そうとしました

何度も殴られました

「放せ！この娘は美人だから高く売れる！」

私は男の手に噛みつきました

「この女、邪魔だ！」

そう言われて、右目を棒で突かれました

「ぎゃあ」

痛みでどうにかなりそうでしたが、それどころではありません

必死で娘を助けようとしました