港で撮れたもの
投稿者:やーやーなの (1)
これは私が小学生の時に名古屋港で体験した話です。
私は小学生の時よく名古屋港におばあちゃんと一緒に遊びに行っていました。
魚を見るのが好きだった私は名古屋港水族館によく連れて行ってもらっていたのです。
その日も午前中に水族館について、少し館内を見た後お昼を食べて、また館内を回ったりイルカショーをみたりというお決まりのコースでした。
しかしその日はおばあちゃんがたまには記念撮影でもしようかと言い、水族館の前で写真を撮ることになりました。
おばあちゃん単体の写真はそういえばあまりないな、と思ったため「おばあちゃんを撮ってあげる!」と私はおばあちゃんに言って港で写真を撮ってあげました。
そして何日か経ったあと、おばあちゃんが写真を現像して見せてくれました。
写真は私が写っているものや水族館の外観を写した写真などごくありふれたものでした。
しかし「なんか、これね…」とある1枚の写真を見せる時だけ妙に歯切れが悪く、見せるか見せないか迷っている雰囲気だったので、
「なんの写真なの?」と興味をそそられた私はその写真を覗き込んで見てみました。
それは、普通におばあちゃんが港で一人で立っているだけの写真でした。
しかしよく見ると変なところがあったのです。
腕がない。
はじめは目の錯覚だと思ったのですが、季節は夏です。
手を後ろに回していたとしても、五分丈の服からは肌が見えるはずです。
しかもどうみてもポーズ的には手を体の横においているはずなのです。
所謂心霊写真的なものなのかと家族では盛り上がりましたが、その時は別にそれが心霊写真だなんて思ってはいませんでした。
それから少し経った頃、名古屋港には当時「イタリア村」というテーマパークがあったのですが、
今度はそこに行こうとおばあちゃんに言われ家族みんなで行くことになりました。
その日は花火のイベントがある日だったので、それを見てから帰ろうということになり、夜までイタリア村で過ごしました。
港で打ち上げられているので水面にも花火がうつりとても綺麗でした。
私はこの花火を動画に収めようとお母さんの携帯電話で動画を撮影していました。
飛行機やヘリコプターなども通らず、当時の画質はよくはないですが花火だけをきちんと動画に納めることができました。
後日「そういえばあの花火の動画見てみようかな」と思い立ち、私はお母さんの携帯で撮影した花火の動画を見てみました。
ドンッという花火が打ち上がる音とそれをみた観客の声援が一緒に録音されており、ちゃんと撮れてるな〜と思っていた時、ある動画だけおかしいことに気づきました。
その動画だけ「ブウゥウウウウウン」というバイクや車が猛スピードで走り抜けるような音が鳴り、そして花火の前を赤い光が猛スピードで駆け抜けて行ったのです。
私は何これ…と思いお母さんにも聞いてみましたが、お母さんは飛行機でしょと興味なさそうに答えました。
しかし花火の前を飛行機が通るなんてありえないし、割と至近距離で写っているように見えるので、飛行機のはずがありません。
また音的にはバイクとか車の方が近いのです。
おかしいとは思いながらもその動画のことはすっかり忘れていました。
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