呪い卵

皆さん呪い卵って知ってます？

これは自分が小学五年生の時の話です。
当時は同じクラスの男友達１０人くらいでいつも遊んでいました。
恥ずかしながら当時は本当に悪ガキでして、担任の先生の事を皆で嫌っていたんですよね。
いつも集まっては悪戯を考えたり、どうやって困らせようなんて話をしていました。

ある昼休みのことです。
図書館で各々が本を読んでいると友達の１人がある本を見つけたんです。
タイトルを今では覚えていませんが、よく怖い話が沢山載ってる本なんてあったじゃないですか？
その本の中に呪い卵というものが載っていましてね。

簡単に説明しますと、

①新鮮な生卵に赤いペンで嫌いな相手の名前を書く。
②それを土の中に埋める。
③土の中でその生卵が腐ったら、書かれた名前の相手に不幸が訪れる。
みたいな感じでしたね。
うろ覚えですが、これにもう１つか２つくらい手順があったかもしれません。
今はネットで検索すると似た方法があるみたいですね。

見つけた自分達は早速これをやってみよう！なんて話になりまして。
その日の放課後すぐに友達の家に集まっては実行に移しました。
生卵を１つ拝借して、黒いペンで担任の先生の名前を書き、地面に埋めました。
たった数分でしたから、僕達はすぐに飽きて他の遊びを始めましたよ。

結果的に言うと呪われたのは自分達なんですよね。
そこに集まっていた１０人の男子の内、半数以上が風邪をひきました。
しかも不思議なことに数珠繋ぎのように、１人また１人と順番に風邪を引いていったんです。
僕も例外ではなく、風邪を引いて学校を休んでおりました。

そして、皆が学校に集まって久しぶりに顔を合わせたんです。
呪いが跳ね返ってきたのかな？なんて話題になりまして。
また図書館で呪い卵の方法を調べてみたんですが、自分達は手順を間違えていたんです。
本来赤いペンで名前を書くところを自分達は黒いペンで書いていたんです。

どうなっていたのでしょうか？
正しい手順で呪い卵を行なっていたら、赤いペンで先生の名前を書いていたら。
これは仮説かもしれませんが、自分達男子に分散して降りかかった風邪を引くという効果が、たった１人の担任の先生に降りかかっていたら風邪で済んでいたのでしょうか。