姿なき足音
投稿者:ルネ (3)
短編
2023/02/18
10:47
547view
私が中学2年の時に担任の先生から聞いた話です。
先生が大学生の時、友達3人と地元で有名な心霊スポットへ遊び半分で行きました。
夜遅く、友達の運転する車でその場所へ行き、近くの駐車場に車を停めました。先生は心霊スポットへ行くのを怖がり、車の中で待っていることにしました。友達3人は談笑しながらその場へ向かい、先生は少しでも恐怖心を和らげようと室内灯をつけ、さらにラジオもつけました。
早く友達が戻ってこないかと思っていたところ、急にラジオから流れていた音楽が聞こえなくなり、同時に室内灯も消えてしまいました。先生は慌ててラジオの周波数を合わせましたが、どの周波数に合わせても何も聞こえず、ますます先生はパニックになりました。
すると、心霊スポットのある方角からこちらに向かって近づいてくる足音が聞こえました。先生は友達が戻ってきたと思ったそうですが、暗い中、目を凝らして窓の外を見てみると友達の姿がなく、足音だけが聞こえていました。
先生はこの足音は友達のものではないと感じ、咄嗟に車のドアを全てロックし、下を向いて目をつぶっていました。
しばらくしてから、ドアを開けてという友達の声で目を開け、姿を見てやっと安堵したそうです。その時にはもう足音も聞こえなくなり、ラジオから音楽が流れていました。
友達は何も見なかったようですが、先生の身に起きたことを話すと友達3人は驚いた表情をしていたとのことでした。
前のページ
1/1
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 3票
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。