出窓から見える脚
投稿者:pepper (1)
これは、私が小学校2年生の10月、夏の暑さが弱まり秋が始まってきた頃でとても過ごしやすい気候だなと感じた日の出来事でした。
その日は学校の委員会、もしくは当番か何かのため、放課後1人で教室に残っていました。友達も帰り作業も終わったので、そろそろ帰ろうかとランドセルを背負い下駄箱に向かいました。
そして家路を急ぎ、通学路を家に向かって急ぎ足で帰りました。
しかし、もう少しで家に着こうというときに忘れ物に気づきました。どうしても学校へ戻り、取ってこなければいけない物でした。仕方なく走って学校まで戻り教室へ向かいました。
自分の教室は4階建て校舎の2階にありました。階段を上がり教室を2つ通り越すと自分のクラスの教室です。足早に教室まで行き忘れ物をランドセルにしまい、それでは帰ろうと思い来た道を戻りました。
時間は16時30分くらいで10月だったので、夕陽が各教室に入り込んで薄明るいような状況です。
1つ目の教室は夕陽が入り込んで教室の中が見える状態でしたが、2つ目の教室は真っ暗な状態でした。一旦はなんとも思わず通り過ぎましたが、なんか引っかかる・・後ろ髪をひかれるような気持ちが残り、もう一度教室を見に戻りました。
そのとき教室の廊下側の出窓から1本の白い脚が見え、私の目の前で「すぅっと」消えていきました。
あれから20年以上が経ちました。後日談となりますが、私が通っていた学校では50年くらい前に脚を切断してしまう事故があったことを父より聞きました。
この事故と関係するかはわかりませんが、もしかしたらその脚だけ残ってしまったのかもしれないと感じた不思議な体験でした。
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