姉と妹と私

私にはそれぞれ三歳違いの姉と妹がいます。

私が小学校に上がるのを機に、手狭になったということでマンションから一戸建てに引っ越しました。（私が六歳、姉が九歳、妹が三歳のときですね）
引っ越した直後で、まだ学校も始まっておらず、友達もいなかったので、よく三人で近所をあちこち探検がてら、散歩していました。毎日公園や、スーパーやコンビニなどを探し歩き、拙い地図を作って楽しんでいました。

その日は、家からちょっと離れたところにある神社に行ったのですが、妹が鳥居の上を指さして、「白いワンちゃんがいるよ」といいます。
それに続いて私と姉も鳥居を見上げました。私にはなにかモヤモヤとした半透明の『何か』が見えましたが、姉には全く何も見えていないようでした。
この『何かが見える・感じる』力関係は、姉＜私＜妹で固定されていますが、たまに私と妹の順位が入れ替わることがあり、私が高校生のときは、妹を凌駕するほど力が強まったこともありました。

今は年齢とともに、力が弱まっていますが、妹が一番なのは変わりありません。
ちなみに姉にはまったくそんな力はなく、おっとりとしてのほほんとした性格です。「お姉ちゃんが羨ましい」というのが、私と妹の一致している見解です。