私の手を触るのは誰？

私が小学生2年生の時の話。

両親と兄二人の5人家族。建ったばかりの団地に住んでいました。夜は豆電気をつけて兄と並んで寝ていました。

夜中ふと目が覚めると暑くて、両腕がバンザイの状態でしばらく眠れないでいると、まだ話ができない赤ちゃんの様な「ア〜」「ウ〜」「キャッキャッ」と楽しそうな声がハッキリと聞こえてきました。

5人家族で私が1番下で、家に赤ちゃんなんているわけがなく、なんでだろ？夢？と思ったが部屋の中は豆電気のオレンジの灯りで鮮明でした。

少しすると声が近くなり私の手を優しく触りはじめました。

びっくりして、だんだん怖くなり手を布団の中に入れて布団の中に潜りこんだ時、隣の部屋で寝ていた母の何してるの？という声が聞こえました。

布団の中に潜りながら「誰かが手を触ってくる！」と大声で叫ぶと「そうかい」と母が答えた後も、布団から顔を出すことが出来ませんでした。

そのまま知らない間に眠ってしまった様で朝になり、慌てて夜中の出来事を母に話したが、母は全く覚えていない、そんなことあったかい？と言っていました。新しい団地でしたが昔は墓地だったとか噂があり、それが関係あるのかないのかわかりませんが、今も小さいやわらかい手の感触が忘れられません。

あれは夢だったのか、なんだったのか不思議な体験でした。