私の行く先々に居る子ども
投稿者:すもも (10)
あれは私が大学生の頃の話です。
当時は郊外の安いアパートで一人暮らしをしていました。
最寄駅から自宅に向かう道にこじんまりとした公園があるんですが、ある日、少し日が傾き始めた時間帯にその公園を横切った際に不思議と目に留まる子供が居たのです。
なぜ目についたのかは分かりません。
格好は無地で簡素なものでしたが、私が見た時は砂場にしゃがみこんで、まるで啜り泣いているようにも見えました。
しかし、泣いているわりには声が聞こえなかったので、子供が何をしているのか少し気になったのが始まりでした。
公園には出入口が二ヵ所あり、私は公園に進入するともう一つの出入口に向けて歩き出します。
向こうの出入口からならば子供の正面が見えるので、子供が泣いていたら助けに、子供がただ砂場で遊んでいるだけならそのまま公園を出ようと考えたのです。
そして、反対側の出入口にやってきた私は、ちらりと子供を見やりますが、すぐに後悔しました。
遠目といっても私と子供の距離は大体三メートル程度。
正面に回った私は、子供が昆虫をムシャムシャと食べているのを目撃してしまったのです。
まるで料理を頬張る食いしん坊のように、両手にカマキリやバッタみたいな昆虫を掴み、ムシャムシャと咀嚼していました。
更に、子供の足元には自分で捕まえたのか昆虫がわんさか入れられた虫かごが置かれていました。
寄生虫とかヤバイだろとか思いましたが、生気の無い真っ黒な子供の焦点の合わさっていない目を見て注意する気が引けました。
こういうのは本来よくないのでしょうが、この子供に関わるのはヤバイと私の本能が告げていたのです。
私は足早に退散するように公園を抜けると、ドッと汗が噴き出して知らず知らずに緊張していたのか、息を整える為にフーッと息を吐き出しました。
あの公園の前を通るのは暫く控えておこう、私はそう決めました。
しかし、翌日の帰り、私が帰り道を一本ずらして住宅街を歩いていたところ、どうしてか昨日の子供が路肩のちょっとした広いスペースにしゃがみこんでいるのを発見しました。
昨日見た子供と瓜二つの格好だったからか、すぐに分かりました。
こういう時に限って人通りも車通りもないのが恨めしく思います。
私は道を一本ずらして迂回するか悩みましたが、この時は反対側の歩道を歩くことで対処できた気になっていました。
しかし、子供を追い越す際、どうしても子供が気になってしまい、目の前にあったカーブミラーを見上げたところ、鏡の中にはやっぱり昆虫を食べている子供の姿がありました。
思わず確認するように振り返れば、昨日と同じように虫かごから昆虫を取り出して両手で頬張る姿があってゾッとしました。
私はすぐに視線を逸らしてその場から走り去ると、自宅で「何アレ、ヤバイでしょ」と頭を掻きました。
昆虫食の理解はありますが、あの子供はどう考えてもそこら辺の虫を捕まえて食べている。
そんな人間が正常であるはずがないと思いました。
翌日、私はバスを使うことにしました。
最寄りのバス停はほんの少し自宅を過ぎるので普段は利用していませんでしたが、あの子供と関り合いになりたくなかったのでやむを得ず久しぶりに利用しました。
夕方、バス停で降りてしばらく進むと、住宅街に入る手前の角地に広い駐車場を構えた住宅があります。
そこには大きな車が駐車されていたと記憶していましたが、今日は生憎と車は駐車されておらず、その代わりといったように例の子供が背中を向けてしゃがみこんでいました。
なかなかエグい
怖い!
ううう…虫…キモい…怖い…
むちゃくちゃゾッとした
その子供は一体何がしたかったのでしょうか……?
子供の目的がわからないのが余計に怖い…
普通に怖
虫食ってるとしおを想像してしまった
よお虫(そこら辺の)なんか食えんな・・・
ためはち
キモいしこわい、、、
ただの放置児だとしても虫を貪り食ってたら相当ヤバいし怖いな