恋人じゃないの

今聞いた昔話、習い事の友人が帰り道話してくれた話しです。結婚前　若い頃彼女は頼まれて有名な企業の重役さんの家に通いでお手伝いに行っていたそうで、そこの息子さんが近所の寿司屋の娘を見染めて結婚話が持ちあがったそうで、ところがその娘さんガンとして首を縦にふらない、寿司屋の旦那は昔からのお得意さんだし金持ちだし、訳を聞くと　始めははぐらかしていたけれど旦那のしつこさに負けて「あの人には恋人がいるから」と一言だけ話したそうで、お手伝いとはいえ彼女がその家に通うようになった頃はその息子は東京の大学の近くにマンション買ってもらって不在、お手伝いさんを辞めるほんの2~3ヵ月しかお世話しなかったそうで、でも女性の影は全く感じられず皆で「良いお話なのに」と話していた矢先パトカーがやって来て息子を連れて行った。なんでも同じサークルの女性にしつこく言い寄って喧嘩の末殺してどこかに死体遺棄したとかで、友人が結婚で辞める送別会をそのお寿司屋さんで開いてくれた時、例の娘さんを見かけてそっと声をかけたそうで　娘さんの言う事にはあの息子の首に女の人ぶら下がっていて、よっぽど好き有っている生き霊かと思ったら殺人だったとかで、「恋人じゃないの」って思ったそうです、寿司屋の娘さん　見える人だったんですね。