水子霊に遊ばれた私

世の中には、科学では説明できない不思議なことがあるんですよね。
私が家族で京都旅行をした時の経験は、現代科学ではありえない話です。

私達は京都旅行で妙心寺に行きました。
石田三成が寄進した蒸し風呂が有名なお寺で、単なる観光のつもりでした。

お寺を観光後、ふと境内にある小さな庭園が目につき、入ることにしました。
水子供養、と書いてありましたが、気にしませんでした。

一周した時、水琴窟(すいきんくつ)を見つけました。
これは、中が空洞になった手洗い場で、水が落ちると、まるでお琴のような澄んだ音が出ることから名付けられた物です。

とても珍しいので、私は思わず聞き入ってしまいました。

琴の音だ、そう思った瞬間です。私の携帯電話(当時はガラケー)にメール通知が来ました。
誰だろうと開けて見たら、送信者に名前がありませんでした！

送信者の名前がないなんてことがあるのか…？と不思議に思っていたら、次から次へとへとメール通知が鳴り響くのです。
全部送信者の名前がないメールです。あ、これは…とこの時何かの存在を感じました。

この世の物ではない何か。家族は怖がってギャーギャー騒いでいました。でも私は、実は、悪意を感じなかったのです。
あ、水子が私と遊んでほしいんだな、子ども連れのお母さんに寄って来たんだな、と感じました。

そして手を合わせて、ご冥福を祈りますよ、と語りかけました。
家族と逃げるように庭を出ました。あれは怖かったね、と今でも家族の話題になっています。