花魁淵にて
投稿者:ごまだれ (2)
この話は、私が大学2年生の頃で約30年くらい前のお話です。当時、私は東京のとある大学に通っていました。夏前のちょうど前期試験の最中でした。
その日は明日の試験に備えて勉強をしていましたら夕方5時頃に頃地元で中学時代から仲の良い友達でK君から「友達のN君が来てるから一緒に遊ぼうぜ」と電話がかかってきました。私は「明日試験があるから少しならいいよ」と応えてK君の家に行きました。
N君は元々高校時代からの共通の知り合いでしたが、彼もK君とよく遊んでおり、たわいのない話をして3人で盛り上がりました。
そうこうしているうちに夜の9時頃になり、私は「明日の試験勉強をしなきゃいけないからそろそろ帰るよ」というと、K君は「これから花魁淵にいこうぜ」と言ってきた。
私は「これから行くんじゃ夜遅くなってしまうから、勉強もできないよ。」と言うとK君は「大丈夫だよ。試験なんかどうせ適当にやれば単位取れるんだろう?行こうぜ」と私は明日試験もあるので(行きたくないな)と思い乗る気がありませんでしたが半ば強引にいこうということになりました。
私が車を持っていたので、私が運転をして助手席にK君、後部座席にN君が乗り行くことになりました。
私は花魁淵には行ったことはありませんでしたが、心霊スポットしては有名な場所です。
東京多摩地区に住んでおりましたので、目的地までは2時間くらいで行けるとのことでした。
車を走らせていくと段々と街並みのなくなる国道(441号)ではありますが、峠道のような様相になってきました。
1時間くらい進んでいくと、途中にどうも水子が祭られているようなお寺があり石段何段もあるところが見えてきました。
K君が「ここでちょっと止めてみてみようぜ」というので車を止めてその石段を見に行くことにしました。
そのには10段以上の石段が上まで続いており、日本人形やキューピー人形、ぬいぐるみ、赤ちゃんの玩具などか供えられており
夜のその光景はちょっと怖い感じでした。私は(やだなあ。なんか薄気味悪いし)と思いながら3人で石段を何段か登っていくと
K君が「水子の供えてあるところをまたいだら祟られるから気をつけろよ」と言い出した。私もN君も「ああわかった」と言って
真ん中ぐらいまで行って下に引き返した。K君は「とりあえず花魁淵まで早く行こうぜ」と言って車に乗り込んで、また車を出発させました。
何も起こらなかったけど、なんかやだなと思いながら、車を走らせ目的地である花魁淵につきました。
時間も夜の0時頃で辺りは真っ暗でほとんど何も見えませんでした。雰囲気はまさに闇といった感じで早く帰りたいと思い、私は「もう何も見えないし時間も遅いから
帰ろう」というとK君は「そうだな。何もないし。もういいか」と一応満足した様子で帰ることにしました。
来た道を帰っていくと、道の途中にセダン型の古い車が止まっているのが見えました。街灯もないのでヘッドライトだけで映し出されたのですが、その車に
近づいて追い越そうとすると、中には誰も乗っておりませんでしたがその車のボンネットの上に3歳くらいの子供が2人乗ってぴょんぴょうんとはねて遊んで
いうのが見えました。私が「なんだあれ?」というとK君もN君も「うわー!」行って「逃げろ逃げろ!」というので私も車んスピードをあげてその車を追い越して
行きました。それから3人とも無言で早く帰りたい一心で私はスピードを出してようやく街並みが見えるところまで戻ってきました。
K君は「やばいもの見たな」と私も「あんな時間に子供が車の上にいるわけない。あれは絶対霊だよ」とN君もがたがた震えているようで何も言わない。
そうこうしているうちに家につきました。
3人でしばらくその見たものについて話をしましたが、「途中の水子の関係かな」とN君がいうので「わからないけど。とにかく今日はもう帰って寝よう」と
いうことになりました。
もう時間は午前3時頃になっていました。
私は2人と別れて自分の家に入りましたが、さっきの光景が怖くてなかなか眠ることができませんでした。かといって明日の試験勉強をする気にもならず
布団に入ってしばらくするといつの間にか眠ってしまていました。
試験は午後からなので昼前に起きて学校に行こうと11時頃に起きました。学校には車で通学をしていたので、カバンを持って車に乗ろうと自分の車に
花魁淵は本当にやばいらしいね。昔その近くを車で通った時に点々とどこかを大きく囲むように石碑?地蔵?があって、その外側に大きい鳥居があったんだけど、ふと思い出してマップで検索したら、花魁淵がその内側にあるっぽかった。近隣に用がないなら近付くことも控えた方がいいよ。