理科室の先生の秘密
投稿者:テラー (26)
短編
2022/03/05
13:23
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友人Тは東京の小金井市出身です。彼が卒業した中学校には奇妙な噂がありました。放課後の理科室にでる白衣の教師の噂です。
白衣の教師は理科室に備え付けの実験器具で何かを精製しているそうです。手元にはビーカーや試験管や蒸留装置が並んでいます。
しかし先生の顔は在籍している誰とも一致せず、もし彼の実験風景を覗いてしまったら最後、クロロフォルムを嗅がされ拉致される、アルコールランプの炎で舌を焼かれて口封じをされると信じられてきました。
さらには先生が作っているのは麻薬とも言われています。
先生を巻きたければチョークの粉をばらまくといいと囁かれ、彼の学校の生徒たちは常にお守り代わりとして、少量の粉末を持ち歩いていたそうです。
チョークの粉を撒くと先生はそれを鼻から吸うのに夢中になり、子どもたちは無事逃げきれるのです。
あるいは先生も常用者なのでしょうか……当時Тが住んでいた地域には覚せい剤が蔓延していたようで、深く考えると単純な幽霊話より怖くなりました。
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