違和感がありすぎる女性

あれは仕事がとても遅くなり深夜に帰宅することになった日の話です。
その日は急なハプニングもあり朝からパタパタと忙しく気づいたら帰宅するころには深夜0時を回っていました。

いつも徒歩で30分ほど歩いて帰宅しているのですがその日は深夜0時すぎということもあり帰り道は人通りは皆無で静かでした。

いつも通る道があって、住宅街があるような裏道を歩いていたのですが、とある木造建ての古い家の隣を通ろと歩いていたところ通る場所に黒い物体が見えました。
いつもと空気感ががらっと変わっていて違和感を感じましたがいつも通っている帰り道なのでそのまま歩いて近づいていきましたがだんだんとその黒い物体はワンピースを着た髪の長い女性だとわかりました。
違和感を感じた理由の一つは背丈がとても低く初めは子供だと思ったんですが頭の大きさと体の大きさ的に大人の女性なんです。
座っているんでなければ考えられてない背丈なんです。
深夜に一人座っているなんて不思議でしょう？
「こんな時間に女性が一人で珍しいなー。しかも座っているなんて」と思いながら通り道なのでその女性に近づいていったのですが違和感は増すばかり。

人だと多少動いたりするものだと思いますが微動だにしないでそこに座っているように見えたのです。

そしてその女性の横を通りすぎた時に違和感の理由がはっきりしました。
手足がないんです。
座っているのではなく胴体と頭しかなかったのです。
顔もみましたが微動だにせず険しい表情でじーっと隣のなにもない駐車場をみつめていました。

通りすぎたあと急にどっと体が重くなって気分が悪くなりました。

あれながなんだったのかはっきりはわかりません。

気になってその通った場所の地域名と幽霊で絞ってネットで検索してみたら一件だけヒットした書き込みがありました。
そこにはこう書かれていました。

「深夜に必ず出る場所がある」

その場所がもしかしたらそうだったのかもしれません。