真顔のおじいちゃん
投稿者:ぽっけ (10)
私が小学校5年生の頃の話です。
父の転勤でそこそこの田舎に引っ越すことに。
元々都会暮らしでしたので抵抗はありましたが、初日から話しかけてくれる友達がたくさんで、とても引っ込み思案だった私ですが、あっという間に馴染む事ができました。
4月に引っ越しをして、楽しい毎日が続き、あっという間に夏になっていました。
とても暑くて寝苦しい夜、いつものように二段ベッドの上で寝ようと思いましたが、なかなか寝付けず、起きてお茶を飲んでからまたベッドに戻りました。
そして、寝付けないなーと思っていると後ろの方で何か青白いく光っているのが見えました。
電気などもないのに不思議だなと思い、後ろを振り返って見ると、私の顔をじーっと見ているおじいさんがいました。
全く見覚えのないおじいちゃんでした。でも、じーっと私の顔を見つめています。笑うわけでも、怖い顔をするわけでもなく、ただただ真顔でじーっと見つめていました。
そのとき不思議と怖いという感情はなかったのですが、10秒くらいじーっとおじいちゃんと見つめ合っていましたが、ふっと我に返り、びっくりして立ち上がってしまい二段ベッドから落ちてしまいました。
そのあとは、あれは誰だったんだろう、なんだったんだろうと恐怖がいきなり巡ってきて、母の布団の中に潜り込んでくっついて、その内眠ってしまったのを覚えています。
朝起きると、怖いという感情は全くなくなり、二段ベッドから落ちたのにケガもしていませんし、どこも痛くありません。
今思い出すと顔までははっきり覚えていませんが、じーっと見ていた表情はなんとなく思い出せます。あれは誰だったんだろう??今でも不思議です。
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