霊感のある甥「だからやめようって言ったんです」
投稿者:豪 (3)
学生時代に付き合っていた彼女の甥が地元から彼女の家に遊びに来ている所に誘われた時の話です。
彼女から少しだけ聞いていた話によるとその子は少し霊感があり、いわゆる見える子との事。
怖いものや不思議な話が好きな僕は多少の怖さに加えて会うのが少し楽しみでした。
会うとその子はまだ高校生で、一見すると霊感があるようには見えない至って普通の男の子。
何気ない会話で和やかな雰囲気になりつつも、やはり聞かずにはいられなかった僕は思い切って
僕「甥くんは霊感があるって本当?見えるの?」
と聞いてみました。
すると甥くんは控えめにそうですと教えてくれました。
初めて霊感がある人と話せてテンションが上がった僕は一番聞いてみたかった質問をしてみました。
僕「僕の守護霊って見える?」
甥「見えますよ」
僕「どんな人?」
甥「高齢の女性の方です、、」
僕「僕に似てる?祖父母かな?」
甥「そうですね、、何となく似ていると思います、、」
今まで気になっていた自分の守護霊は先祖のおばあちゃんではないかと気を良くした僕はどんどん質問しようとしましたが
ふと甥くんの表情を見ると僕とは反対にすごく落ち着いており気分も下がっている様に見えました。
僕はどうしたのと心配すると甥くんはもうこの話はやめましょうと言ってきました。
霊の話をすると寄ってくるとか言いますが、それでかなと思い僕も冷静になって別の話題に切り替えました。
しかしどうしたことか、話の流れでまた霊の話をしてしまい、どんな霊を見たことがあるだとか、その人は死んだ状態のままなのかとか聞いた途端
急にスタンド式の姿見が倒れるくらいの勢いでガタガタと動き出したのです。
誰も触っておらず、風で動くようなものでもなく、ひとりでに動くにはあまりにも激しかった為一瞬で全員が凍り付きました。
僕は甥くんに、もしかして怒っているのかな、と恐る恐る聞いてみると甥くんは「はい、だからやめようって言ったんです」と冷静に答えていました。
やはり死んだ人の話で盛り上がるのは彼らにとってはとても不愉快らしく、苛立った霊が姿見を掴んでガタガタさせていたそうです。
今まで心霊体験なんか一度も無かったのですが、霊の存在を信じざるを得ない出来事でした。
あの姿見の倒れるような角度は今でも忘れる事は出来ません。
亡くなられた人を面白半分、興味半分で聞くのはよしなさいという事でしょうね。