皆さんは人の怨念が詰まった品に出会った事がありますか?
これは私が数年前に体験したある恐ろしい話です。
私はこの日、とあるアパートの一室をリフォームするとの事で内装の解体作業をしに行きました。
どうやらこの部屋に住んでいた住人が3カ月程前から謎の失踪、
大家さんが保証人の承諾を得て強制退去にしたようなのです。
そして部屋の状態があまりにも芳しくないため、
大家さんが知り合いである私の会社の社長にリフォームを依頼し、私が現場を担当する事になりました。
「謎の失踪とかヤバくないっすか?訳アリ感満載っすよね?」
一緒に現場に入る後輩が現場に向かうトラックの車内でそう言いました。
「確かになぁ。ま、一部屋だけの解体なんてすぐ終わるしチャッと終わらせて大工さんに引き渡すか。」
「そうっすね。何か怖いからさっさと終わらせてやりましょう。」
私自身も何となくイヤな感じがしながらも、怖がる後輩をたしなめ気合を入れ直しました。
そして現場に到着。
二階建てのアパートは外に階段がある作りで、古くも新しくもない感じのアパートでした。
ですが着いてトラックを降りた瞬間、全身に寒気が走りました。
「何か寒くないっすか?」
後輩も寒気を感じたらしく、身震いしながらそう言いました。
「夏なのに何か寒いよな。ま、動いてるうちに温まるだろ。」
「何かやべぇ感じしますよね。マジでさっさと終わらせましょう。」
「だな。」
特に霊感がある訳でもない我々でも、”何かヤバい”と感じるこのアパート。
一抹の不安を感じながらも再び気合を入れ直し、
出迎えて頂いた大家さんに鍵を借りて、部屋の中に入りました。
部屋のドアを開けた瞬間、寒気は倍増し鳥肌がブワーっと全身に立ちました。
(これはさすがにやべぇな・・・)
そう思って後輩の方を見ると、顔が青白くなり両腕をこすりながら震えていました。
「お前大丈夫か?」
「平気っす。それより部屋の中やべぇっすね・・・」
突然失踪したというだけあって部屋の中は物がそのまま残り、
ありとあらゆる物が床に散乱し、
足の踏み場が無い状態でとても解体作業に入れる状態ではありませんでした。
怨念は確かに怖いですね。
男を恨み続けていても仕方ないけど、よほど中絶が辛かったのだと思います。
だけど私としては、その男を地獄に陥れたとしたのなら他の人を巻き込む必要はないと思いますね。
なのに何故まだこの世に自分の思いだけを残しているのか?
自分の彼との区別できていないのかもしれませんね?
自殺となるとこの世に残した思いだけが残り自分の赤ちゃんの脱け殻だけを抱いて中絶した我が子とは会えていないのかそれとも赤ちゃんの泣き声は親の思いから抜け出せない鳴き声なのかも?
有る意味赤ちゃんにとっては地獄
許せない思いから呪いに変わってますね。
中絶せず1人で頑張る選択肢が無かったのかな。
怖いけど悲しい、話だなとおもった