……。
Mは黙ってあーちゃんの手を引き、居間に連れ戻したと言う。
三面鏡は、元々Mの祖母のもので、母親が受け継いだものだった。
特に曰くは無いらしく、母親は「ちっちゃい子の空想遊びじゃないの?」と半信半疑。
しかしMは、どうしても嫌なものを感じると言う。
口紅を塗りたくった姪っ子の顔は、まるで口が耳まで裂けて血が流れているようだった。
部屋に入ったあの一瞬、Mが見た異様な顔そのものだった。
あんな不気味な描き方を、幼稚園児が自分からするわけがないとMは言う。
母親は、いつかこの鏡をMに譲りたいと言っているそうだが、今のところ、Mは丁重に断っているという。
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鏡の中の赤いお姉さん=カシマレイコ