プリクラに写った「いないはずのもう一人」
投稿者:晴れ女 (2)
その日の授業中、そのことが頭から離れなかった私はずっとそのことを考えていた。
それにしても、機械の具合で、前の人の画像が残ったりするなら、あんなに手だけがはっきりと映るなんてことあるのかな?
もし前の人の画像が本当に残るなら、顔とが全部がうっすらと残りそうだけど。。
あの場は、天の一声で丸く収まったけれど、私の中では全然納得がいってなかった。
けど、幽霊っていうのも現実離れしてるし、やっぱり次の人がふざけてこっそりピースしたのが一番あり得るのではないかと思った。
そして、その日も放課後に仲良し四人組でプリクラを撮りに行くことになった。
その日も大行列。
田舎のスーパーに、プリクラ目当ての小学生から高校生くらいまでの子たちが10組くらい並んでいた。
私たちもその列に並ぶと、おのずと今日の幽霊プリクラの話になった。
「今日のあの子たちのプリクラやばかったよね」
「いやーまじびびった」
「うち絶対幽霊じゃん!って思いながら見てたよ」
「ほんとだよね。けど幽霊じゃなくてよかったよね」
「ほんと、ほんと〜」
「なんかみんなここくるからさー、やっぱ誰かが入り込んだじゃない?とか思ったけどね」
「さすがに気づくよね。誰か入ってきたら。笑」
「絶対気づくよ。気づかなかったら逆にやばいよ。笑」
「だよね〜」
実際並びながら、プリクラ機を見てみると、カーテンはかなり下まであるし
何者かがカーテンの中に侵入してきたら、絶対に気づくし、カーテンをめくることなく中に侵入することすら難しそうだった。
じゃあやっぱりあの子が言った通り、機械の印刷の加減で前の人の画像が映り込んだのかもなと考えるようになった。
そして自分たちの順番が回ってきた。
前後に二人ずつに分かれて、私は前列の右側だった。
この日は並んでいる人がかなりいたので、何枚か撮り終わると、門限が近づいてきていた。
「やばい!時間全然ないよ!」
「うちも!」
「やばいよね。ダッシュで帰ろう!親に怒られる!」
「じゃあプリクラ明日学校で分けようね!うちが持って帰るわ!」
そう言って一人の子がプリクラを持ち帰ることになった。
ありえなくない の反対語は ありえない
なんだろうか? ありえるなんかな?
逆にヤバいの反対語は正にヤバくないだろね!