希望に満ち溢れた一人暮らしのスタート…のはずが
投稿者:ケイワイ (3)
私が20歳の時、初めて一人暮らしをしていたときのことです。
自分でアパートを探し、自分で手続きをし、家具を買い、引越しをして…、自分のお金、判断、何から何まで自分ひとりでやったことなので、嬉しさと楽しさで満ち溢れた一人暮らしのスタートでした。
もともと、お化け屋敷や怖い話、暗い部屋は得意な方ではなかったものの、それ以上に新しい生活が楽しくてそんなことも忘れて生活していました。
そんなある日、仕事や一人暮らしの大変さで疲れが溜まっていた頃だったと思います。
就寝後、いきなり足が攣り、はっと目が覚めました。
とにかく足が痛くて動かなくて治まるのを待っていたんですが、その時、部屋の入り口のドアからウーウーと唸るような声のような音がしました。
まだ寝ぼけていた私は頭を混乱させながら耳をすませていると、その音ともに低いところを這うようなドスドスと言う音が近づいてくるのもわかりました。
寝ぼけていた私も流石に目を覚まし、部屋の就寝灯のかすかな明かりの中で、音が何なのか知るためにドアの方を見ようとするのですが、まだ自分の足は攣っているままなので、身体が思うように動きませんでした。
その瞬間、やっと恐怖と焦りが一気に降りかかり、もう布団をかぶってその不気味な声と音から逃げることしか出来ませんでした。
その後、またいつもの静かな空間に戻り、足の攣りも落ち着き動けるようになりましたが、一度潜ってしまった布団からはとてもじゃないけれど出る勇気がなく、『早く朝になれー』と念じながら冷や汗をかきながら時間が経つのを待っていました。
そのうち寝てしまったのか、次に気がついた時には朝でした。
『夢だったんだ、はっきりした夢だったなぁ。』と一安心したのも束の間、攣ってしまった足に違和感を感じ、足を見ると、手の跡のアザが残っていました。
脱水症状で足がつったんだしょう。
痛いから自分の手で強くつかんだんじゃないかなか?