「霊道」の話
投稿者:ソイラテ (2)
私は中学生の頃、母親と二人で小さな2階建てエレベーター無しのハイツの2階に住んでいました。
もともと母親が1人で住んでいて家庭の事情で私は途中から母親の家で暮らすことになりそのハイツで住み始めました。
私にはもともと少し霊感のようなものがあり、友人の家や学校、外出先、旅行先等どこでも、怖いな。と思う雰囲気を感じる事がたまにありました。
母親の家に住み始めて2週間目の夜、母親が出張で1泊あけることになりました。
1日ぐらい食事なんてどうにでもなるし普通に家で一人で過ごす予定をしていましたが夜なかなか寝つけず急に怖さを感じこの家で一人で過ごせないと思って、
まだ11時すぎだったので急いで自転車に乗り近くに住んでいる祖母の家で寝ることにしました。
翌日、母親が家に帰って来たと連絡があったので自転車で家に帰りました。
母親は昼食の支度をしていて、車の中に財布を忘れたので取って来てほしいと私に言いました。
私は部屋から出て階段を下りて母親の財布を取り、車の鍵を閉めてふと振り向くと2階の母親の部屋窓からこちらを見ている影が見えました。
てっきり、母親が財布があったのか気になり見てるんだと思い、『あったよ!』と言いながら財布を見せるとその陰はサっと部屋の中へ引っ込みました。
『え、何?無視?』と思いながら家に戻ると母親はまだ台所で料理をしていて『さっき部屋から覗いてたでしょ?車の前からあったよ!って言ったのになんで無視?』と聞くと、『え?お母さんずっと台所にいたよ』と言われゾッとしました。
きっと昨晩の怖い気持ちはあの母親の部屋にいる何かだと思いました。
昨晩の怖い気持ちと部屋から覗く影の話をしたら、
母親は全く霊感がなかったのですが実はこの家に住み始めてからどうも自分の部屋の窓が気になると言い出しました。
真夜中に窓の方向から誰かが自分を呼んでいる気がして寝つきが悪いと…。
私が見た影と母親が気にしている何かは同じだと確信しました。
昼食を食べ終わりすぐに母親の友人でかなり霊感が強い人に自宅に来てもらいましたが、
部屋に入るなり母親の部屋の方を指して、あの部屋は霊の通り道になっている。と言われました。
その言葉を聞いた瞬間、私と母親は口をそろえて『引っ越ししよう!』と言い合い、それから1週間後には引っ越ししました。
気味が悪いので引っ越しまでの1週間は祖母の家に居候し、荷物の整理などは祖母や友人を呼んで1日の昼間だけで終わらせました。
通り道というのを聞いたことがありましたが、こういうことなのか。と思いました。
悪い霊ではないと言われましたが、通ると聞いただけで気味が悪かったです。
霊道じゃなく神道がいいですね。