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K-Styleさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

海の上を歩く光の人間
短編 2021/10/09 01:32 1,308view

女友達6人で北陸へ旅行した時の話です。
その日1日観光を終えて、予約していた宿泊宿へ着いたのは夕方17時でした。夕飯の時間の関係で、先に食事をして、その後でゆっくり温泉に浸かる事になりました。
繁華街からは少し離れた、さびれた港町にある温泉宿で、露天風呂から見える外の景色も夜だと闇一色でした。波の音だけが、何も見えない暗闇から聞こえてきます。

波音を聴きながらゆっくりお湯を楽しんでいると、不意に隣にいたA子が「ねえ、何か光ってない?」と暗闇を指さしたのです。そちらの方向を見てみると、確かに青白っぽい細長い光が、海の上と思われる所でユラユラと揺れながら漂っています。

「なんだろう?漁でもしているのかな?」船の明かりかと思って見ていましたが、どうも違うようです。まるで、全身光った人間が海の上を歩いているような、異様な光でした。そのうち他の友人達も集まってきて光を見ましたが、なぜかその光が見えるのは6人中3人だけでした。あとの3人にはどれだけ説明しても「そんな光、無いよ」と言われます。そして、そうやって話しているうちに光は少しずつ大きくなっていくように見えました。まるで、こちらに近付いてきているように。

気味が悪くなってきたので私達はさっさとお湯から上がり、自分達の部屋に戻り、次の日に備えて寝ることにしました。

そして次の日、ワゴンタイプのレンタカーに乗っての移動で、運転は私、助手席にA子が乗っていました。宿を出て、海沿いをしばらく走っていた時です。窓の外を見ていたA子がいきなり、「見て!またあの光が海の上を歩いている!しかもすぐ近くにいるよ!」と叫んだのです。ですが、今回の光は私にも、A子以外にも見えませんでした。A子は自分にしか見えなかったその光について、旅行から帰っても時折「あの光の人間みたいなのは何だったんだろう」と話していました。

それから1年後、A子は交通事故で亡くなってしまいました。あの時見えた光が関係しているのか、もし関係しているのなら、あの晩A子以外にも光を見た私ともう1人の友人も死期が近いのか、ずっと怯えながら暮らしています。

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関連タグ: #旅行#死期#海
コメント(1)
  • 死神ちゃうか?
    北の工作員かもね?
    まさか

    2021/10/09/06:17

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