本人の空似
投稿者:カス次郎 (6)
短編
2021/08/18
23:22
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先輩から聞いた話。
都内の割と都心に近い駅に住んでいた先輩。
ある日、知人から「昨日○○スーパーで買い物してたよね?」と聞かれました。
そのスーパーは先輩の家からは線路を挟んで逆側にあり、滅多に行くことはありませんでした。
当日ももちろん行ってはおらず「人違いじゃない?」と返したそうです。
翌月、別の友人から「昨日△△でラーメン食べてたよね?」と言われました。
そのラーメン屋も同じ駅にはありますが、先輩は行っていませんでした。
詳しく話を聞いてみると、先輩に本当にそっくりな顔をしていて、服装も普段の先輩と似ているのだそうです。
その後も数週間に一回くらいの頻度で「どこどこにいた?」と聞かれることがありました。
先輩は自分に似てる人が近くに住んでるんだな〜くらいに考えていたのですが・・・。
ある日、終電を逃しタクシーで帰っていた先輩。
もうすぐ自宅というところで赤信号に引っかかりタクシーは停車。
左側の歩道に人影があったので窓から何気なく左を見ると、、、そこに立っていたのは先輩自身でした。
顔も服装も持っているバッグまで自分と同じだったと言っていました。
酔っていた先輩は自分とそっくりなうえに服やバッグの趣味まで同じかよ、と心の中で突っ込んだらしいですが、翌朝になって怖くなったそうです。
ドッペルゲンガーに会うと死ぬとか言いますが、先輩は一応まだ生きてます。
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