柱にいる黒い帽子にコートを着た男

引越したマンションで、お盆に起こった不思議な話です。

以前、私が住んでいたアパートには、部屋の左上の柱に「黒い帽子にコートを着た男の人」がいつもうっすらといました。

そのコート男は、何をするわけでもなく、悪い感じはしませんでしたが、いつもこちらを見ている感じがして、気持ち悪いなあ。と思いながら過ごしていました。

あまり気にせずに生活していましたが、新しいマンションに引越すことになりました。

引越し先では、コート男を見なくなりました。

引越したお盆のある日、私は部屋の明かりを暗くして映画を見ていました。

すると、いきなりテレビ側の壁を、バーン!!!と叩く音がします。

いきなりの大きな音に、心臓が飛び出すかと思うほど驚きました。

この部屋は1階なので、外に人がいて外壁を叩いたのかと思い、とても怖くなりました。

しばらくすると、さらに窓の上の方から、バーン!!!と叩く音がしました。

音がする方向はかなり上の方で、何かを投げつけたのか、飛んでいた何かがぶつかったのか？よくわかりませんが、そんな感じがしました。

もう、私は怖くて怖くて心臓バクバク。

外に誰がいるのか？

怖いけれど、カーテンの隙間から外の様子を見ると……。

なんと外に、あの黒い帽子にコートを着た男の人が立っていました。

目が合ったのか…はわかりませんが、私は怖すぎて、布団にもぐってそのまま寝てしまいました。

翌朝、いったい何があったのかと音がした当たりの外壁を見に行くと、かなり上の方に黒い手形がついていました。

どうやってつけたのでしょうか。