ちょっと戻ろう…
彼女に腕を捕まれて一旦道路まで引き返した。
「ねえ、見えたの?」
「見えた!」
彼女は一呼吸置いてから言った。
「あれ、本物じゃない?!」
自分達が見たのは土から生えた人間の手だった…
それから駐在所に連絡した。
駆けつけたお巡りさんにもそれが見えてにわかに騒ぎになった。
本当に女性が埋められていたのだ。
駐在所に場所を移して発見時の様子をさんざん聞かれた。
警察は心霊現象を調書には書けないらしく、文章を作成するのに困っていた。
また、日を改めて最寄りの署で正式な調書を取ることになると言われて解放された。
もちろん、身元はしっかり抑えられた。
怪談話のオチをつけるなら、埋められた人が彼女に発見してほしくて云々となるのだろう。
埋められたいた人は女性だったと、新聞にも小さく掲載されたのでわかった。
捜査が始まる前なので憶測記事的な文章だったが、その後の進展が載ることはなかったと思う。
それからしばらくして落ち着いた頃、彼女と花を手向けに行ったが、彼女は何も見えなかったそうだ。
(誇張も一切ナシでできるだけ忠実に再現しました。)
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