でも後ろにその足音の主らしき人はいない。ちょっと怖くなってきたためさっさと帰ろうと
早歩きで歩く。
だけどその足音も私の足音に重ねて早く近づいてきた。
犬を抱えて走ろうと思い、犬を抱きかかえようとしゃがんだとたん肩にめちゃくちゃ
重い何かがのしかかったような感じがし、動けなくなってしまった。
足音が私の周りをゆっくり歩いているような音がした、だけど人は見えない。
しかも公園で歩いている人は少なからずいたはずなのに視界には一人もいない。
冷汗が止まらずどうしようとしばらく考えていたら、耳元で成人した男性のような低い声で
「これは違う」と聞こえてきた。
その後やっと肩の重さもなくなり動けるようになった。
私は恐怖で一目散で家まで逃げ帰った。
次の日学校に行ったら例の男子が学校を休んでいた。その子が休むことはほとんどなかった
ので、みんな「珍しいな」とかいいつつも特にいつもと変わり映えなく過ごしていた。
だがその男子は次の日になってもその次の日になっても来なかった。
最終的に学校に来たのは数週間後のことだった。
だがその子は元気がなさそうで前と比べてだいぶおとなしくなり、
例の帽子もかぶってこなくなった。
そのこと以外は特に何もなく噂もとっくに消えていた。
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