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心霊

yukiazuさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

小さい時の記憶
長編 2026/08/21 20:20 126view

3日目。私は喧嘩するのもめんどくなり、片耳を枕に伏し、片耳に当時の病院では当たり前だった片耳イヤホンをさしていた。

面白いテレビがあったかどうかは覚えていないが、隣のクソガキと喧嘩するよりかは、マシであった。

テレビを見ていると、テレビカードの残数が減っていき、0となった。お袋にカードを買って来て!とお願いすると、カードとお菓子、飲み物も買って来るから、売店に行くといい、出ていった。

隣のクソガキはここぞとばかりに私に何か言いたげだったが、お袋が出ていった直後に例の女医が来た。

そのクソガキは女医の前だと大人しくいい子のふりをする。

私の番になると、看護師さんが記録したのをみて、熱は下がったみたいね。とか、何とか言った。私は女医と話したい訳ではなかったが、なんかクソガキに負けてる気がして、何とか女医に話しかけたかった。

でも、話すことなど何もない。

すると、向かいのベッドから、女の子がひょこっと顔を出した。

私はこれだ!と思い、その女医に「そこの女の子も先生を待ってますよ。」と言った。

すると、女医の顔がこわばっていく。

「そこの女の子って?」

「そこのベッドの…」

私は通路を挟んで向かいのベッドに目をやるが、女の子は消えており、ベッドも空の様子。

初日は熱で、2日目はクソガキに気を取られ、気付かなかったが、言われてみれば、女医がみた様子もなく、本当にいたか?と言われたら自信がない。

私は何も言えなくなってしまった。そこにお袋が売店から帰ってきた。

女医は何もなかったかの様にお袋と軽く話して出ていった。

私はそのことをお袋に言えるはずもなく、気のせいだと思い込み、その日を過ごした。

その日の夜。何時かは分からない。

とにかく暗かった。

真夜中だった気もするし、小学生だったので、真夜中と思ってるだけで、夜の9時頃だったのかもしれない。

私はふっと目が覚めた。

だが、体が動かない。

所謂金縛りというやつだ。隣の簡易ベッドにはお袋が寝てると思い、ふと隣を見ると、向かいのベッドにいた女の子が隣にいる。

「私のこと見えてるの?」

恐怖しながらも、体は動かないし、声も出せない。それが夢だったのか、現実だったのか分からないまま、気付けば朝がきていた。

昨日の体験に恐怖しながら、過ごしていると、親父が昼前にやってきた。

「お前、一本杉に登ったらしいな!さっきお祓いしてきたわ!バカが!」

そういうと、お袋から大きな声を出さないで!病院なのに!と言われていた。

私は怒られたことよりも、隣のクソガキにその場面を見られたことの方がショックだった。

そのお祓いの効果だったのか、それが夢だったのか分からないが、その日から退院まで女の子を見ることはなくなった。

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