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不思議体験

淡酸水さんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

ボイスメッセージ
長編 2026/08/02 22:41 113view

よく見ると、女性は柵のようなものの前に立っていました。

その向こうは暗く、どこまで続いているのか分かりません。

夜景だと思っていた背景も、そうではないような気がしてきました。

翌日も、同じアカウントからLINEが届きました。

また、ボイスメッセージでした。

恐る恐る再生してみましたが、昨日と同じ。

あの一定の音が10秒ほど続くだけでした。

その翌日も。

さらに翌日も。

毎晩決まった時間になると、同じアカウントからボイスメッセージが届くようになりました。

最初のうちは気味が悪くて仕方ありませんでした。

ブロックしようかとも思いました。

でも、再生しても毎回同じ音が流れるだけ。

悪ふざけにしては手が込んでいるし、だからといって害があるわけでもない。

それに——うまく言えないんですが、なんとなく気になってしまうんです。

今夜はどんな音だろう、少しは変わっているだろうか。

気味悪いはずなのに、通知を待っている自分がいました。

1週間もすると、通知が鳴っても「またか」と思うようになっていました。

ただ、聞き慣れてくると、一つだけ気づいたことがありました。

ずっと砂嵐のようなノイズだと思っていたあの音は、ノイズにしては妙に規則正しかったんです。

「ザァ……、ザァ……」

まさに、波が岸に打ち寄せる音。

そのリズムに、驚くほどよく似ていました。

「まさかな」

そう思いながらも、一度そう聞こえてしまうと、もうただのノイズには聞こえなくなっていました。

その日も、塾から帰って部屋に入り、制服のままベッドへ腰を下ろしました。

スマホを見ると、いつものアカウントから通知が1件。

「また同じ音だろ。」

半分流し聞きするつもりで再生ボタンを押しました。

ザァ……。

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