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呪い・祟り

右園死児さんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

夢 -始まり-
長編 2026/02/18 17:47 202view

ベッドで目を閉じ、意識を睡魔に任せた。

そこは真っ暗な世界が広がっている。
何やら、土埃が舞ったような匂いと、生臭い汚物のにおい。
そして、何百何千という男の大人たちの悲鳴と雄たけび。
ただ僕は、見えない。
上を見ても横を見ても、視界は真っ暗のまま。
ただ、聞こえて、匂うだけ。
最初からそこにいたけど、意識だけが急に自分のものになったような感覚で、僕一人が取り残されている。
ふと何の前触れもなく意識が途絶える。

僕はこの日を境に、この夢を見始めた。

「拓真、目の下のクマすごいよ?また昨日夜遅くまでゲームしてたんでしょ~笑」
大学への通学中、香菜は心配そうな顔で僕を見上げた。
「うそまじ??昨日もオンラインゲームで盛り上がっちゃって全然寝てないんだよ笑」
香菜には変に心配をかけまいと、夢の話はしていない。
「もう~ただでさえサボり癖あるんだからしっかりしてよ~」
「現にサボらないようにわざわざ私が迎えに行っているんだからさ~」
「そうだ!来月のクリスマス、せっかくだし2人で旅行行こうよ!」
「そうだね、せっかくだししっかり計画立てていこうか」
今日は11月6日、来月には香菜と過ごす初めてのクリスマスを控えている。
僕らはこんな、他愛もない話をしながら大学へ向かい、それぞれの抗議へ出向いた。

大学も終わり、朝見た夢のせいで体調不良気味なこともあり、足早にアパートに戻ることにした。
玄関のドアを開けて、狭い1Rの部屋のほとんどの面積を占めるベッドの上に、吸い込まれるように倒れこんだ。
そのまま、寝てしまったらしい。

またあ、あの夢を見た。

いつもの暗闇。
いつもの匂い。
いつもの音。
ただ、いつもと違う。
夢がいつもよりも長い。
いつもなら、とっくに夢から覚めてもおかしくないほどの時間が過ぎても、夢から覚めない。
違和感を覚えていると、首の後ろに激痛が走った。

3/5
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