今となっては確かめようはないんだけれど。
土地神様が要求してきたのは食べ物と酒だけじゃなかった。
伝承とかには残ってなくて、俺も今はもうなくなったばあちゃんから子供の時に聞いただけだったんだけど、たぶん生贄みたいなことがあったのかもしらん。
そんである時に自分の好いた女が生贄になる舞手に選ばれたから。
当日一人の少年が小刀を片手に好いた女と入れ替わり女のふりをして舞う途中で扇子ではなく、小刀を取り出して土地神? だった蛇を刺したそう。
刺された蛇は力を失い、それでもこの地に縛られているから力をつかう。
でもその力がまたある程度回復してきたら、人を食らうとかいわれてたらしくて。
なんていうか、何回かに1回豊穣の舞じゃなくて蛇狩りを行って封印しなおすみたいなことをいってたとおもう。
だから女の豊穣の舞は豊穣をただ願うだけの舞でペナルティーはないが。
男の蛇狩りは失敗するとペナルティーがあるみたいなことを言い出したんだ。
だから女の舞手は取り合いだけど。
男の舞手はこの話をしってるやつがいる家は絶対に舞手に出さない。
「金をたくさん払ってこの役割を昔はよその家に押し付けていたんだ、それをあんたは引き受けたんだよ」
って見知ったばあちゃんに深刻そうな顔でいわれてむちゃくちゃ怖くなった。
ばあちゃんが言ってたことは俺をビビらすためのウソなのかどうかは今は確かめようはもうないんだけれど。
そういうの聞いちゃうとさなんかいろいろ怖くなった。
実際に教えてくれた、ばあさん連中は覚えやすいようにだと思うんだけどこういう合いの手入れてたんだ。
「右避け、左避け、くるっと回って、小刀をあげて振り下ろす」
みたいなのが見えない何かをよける動作に思えてさ。
なんか母さんがなまじ本当に父さんに対してここぞというとき思い通りに意見を通すのみてて、信じてたのもあったんだけど。真面目に練習することにしたんだ。
俺が真面目に練習しだすと。
俺を除く3人のうち1人も真面目にやりだしたんだ。


























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。