次第に, エレベーターに乗り込まなくても, 「誰か」の方から私に近づいてくるようになりました. マンションの部屋のドアを開けた瞬間, エレベーターから降りてきた人影がものすごい勢いで廊下を走ってきたときは, びっくりして飛び起きたことを覚えています. 起きると薄暗い部屋の隅に「それ」がいる光景, 布団の中で「それ」が後ろから抱き着いてきたときの感触, それを払いのけて部屋から追い出したときに手に感じた質量感. これほどの現実感にも関わらず, 私は, それが夢の中での出来事だと理解できている.「それ」がこれほど近づいてきているのに, 日常生活には何の差し障りもないので, 今では夢を受け入れつつあります.
実話なので特にオチはありません.
前のページ
3/3
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 6票


























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。