ある夏の夕方、わたしが大学から帰宅途中のことだった・・・
ある家の玄関先に見知らぬ女の子が立っていた
年の頃は五・六歳か?
黄色い帽子に青い園児服のような物を着ている
その子は真っ黒な長い髪をしていた
少しうつむいていたので、顔を見る事が出来なかったが
このあたりの子じゃない・・・・
だが、その女の子は、その家に入るでもない、どこへ行くでもない
ただ、そこにいてぼーっと立っている
家の者も気がついて声をかけるが
やっぱりぼーっとしているだけで返事もしない
誰かが迎えに来るだろうと放っておいたら
一時間ほどするといなくなった
ところが翌日も、女の子が玄関先に立っている
昨日とほぼ同じ黄昏時
声をかけてもやっぱり、ぼーっと立っているだけである
ところが、女の子が姿を現さない日があった
その晩、その家の主人が急死したのである・・・
数週間後、同じ女の子が三軒隣の玄関先に立った
その翌日、その家の長男が首を吊って自殺をした・・・・・・
その後その女の子は姿を現さなくなった
近所ではあれは幽霊ではないかと噂された・・・・
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