日記帳だった。
埃を被って少し黄ばんでいたが、表紙には「Diary」と印字されていた。
こんなものあったか?
何回か覗いたので気づかないはずはないが…。
娘をリビングに連れていき、一人で日記をめくった。
どうやら前の住人が置いていったものらしい。
最初の数ページはごく普通の生活の記録だったが、1週間を超えたあたりから様子が変わった。
「7月5日
息子が天井裏に男の子がいると言い始めた。
気味が悪くなったので無理矢理部屋から連れ出し、あの部屋には入ってはダメだと言い聞かせた。」
「7月7日
妻からも同じ相談を受けた。
保育園でも友達が少ないらしく、寂しさから想像の友達を作ったのではないかと心配していた。
正直俺はそんなものではない気がしている。」
「7月10日
目を離した隙に息子がいなくなった。
まさかとは思い、二階の部屋に行くと息子がまた誰かと話している。
約束を破ったからと叱りつけた。
明日、病院に連れて行こうと思う。」
その後のページは破れて読めなくなっていた。
白紙のページを何枚かめぐると新しい日記が書かれていた。
「8月6日
なんでもっとはやく気づかなかったかったのか。
あれは幻覚じゃない。そこにいる。
暗い天井裏から血の気のない白い顔だけを覗かしていた。息子にはもう俺たちの言葉が届いていない。あそこに行こうと俺らの服を引っ張って泣き叫んでた。
襖に板を打ち付けて入れないようにした。
準備ができ次第、荷物を持って実家に逃げよう。」
そのページを見て、全身から血の気が引いた。
またページをめくると、急に筆跡が変わった。幼い子供が書いたような文章だった。
「○○(読めない)くんとおはなしをしました。ひとりはさみしいらしいです」
























お祓いとかしたのかな。その後が気になる。
日記?アルバム?まあ、感謝しな
これは怖かった!