最後に会った時、それまで仲良かったのに、
「ごめんね、もう連絡はできないと思う」
と、レイナさんからもリナさんからも、悲しいことを言われたという。
そして本当に、一度も連絡はなかった。
※
その後、マキさんは良い人と出会って結婚をし、子供も2人生まれた。そして旦那の仕事の都合で、東京から遠く離れた地域に引っ越しをした。
マキさんが45才になったある日、近くのレストランで家族と食事をしていると、どこかで聞いたことのある声がした。
あれ?と思ってそちらを見ると、近くのテーブルに4人の若い男女がいた。彼らは男2人、女2人で全員美男美女だった。
マキさんは思った。
(見たことのある顔だ)
レイナさん、ケンさん、リナさん……もう1人は知らないけど、リナさんの旦那さんかな、と一瞬思った。だがどう見ても、全員20代にしか見えない。
(もしかしてお子さんたち? だからそっくりなの?)
だが渡米してから生まれたのならば、年齢と外見が合わない。それに、よく会っていた頃は、どちらの夫婦にも子供はいなかった筈だ。
思わずジッと見ていると、リナさんそっくりの人がこちらを向いた。そしてマキさんと目が合うと、
「あっ」
と驚きの声を上げて、バツが悪そうに目を逸らした。
「えっ!?」
マキさんは驚いた。
(今のは私のことを知っているリアクションだ。でも、リナさんの訳がない、年が合わないし! ではあの人は誰なの? 何で私を知っているの?)
続いてケンさんソックリの人がこちらを見た。やはりマキさんに驚いていた。
「どうしたの?」
そう声を掛けたのは旦那さんだ。
「……別に、ちょっと知り合いに似てて……」
マキさんは、そう言うのが精一杯だった。心臓が痛いほどにバクバクしている。
次の瞬間、レイナさんそっくりの人が立ち上がってこちらに歩いてきた。
























世にも奇妙な物語にありそうな話
面白かったです
現代風八百比丘尼ですね
素敵な掌編でした