(え……?)
動揺しているマキさんの前まで来て、
「マキちゃん……」
と話し掛けてきた。どう見てもその人は20代だ。
困惑しているマキさんに、
「元気そうで良かったよ。東京の4年間は楽しかった、有難うね。……今、幸せ?」
と優しい笑顔で聞いてきた。
テンパりながらも、マキさんは昔のレイナさんに対する気持ちが戻ってきて、
「うん幸せ。……優しい旦那に会えて、可愛い子供たちも生まれたの。仕事もね、いろいろ免許取ってお店を開いたの。レイナちゃんとリナちゃんに教えてもらったお料理も作ってる。お客さん、美味しいって喜んでくれるの。2人のお陰だよ。義理の両親も親戚も優しくて……」
とめどなく感情が溢れて、必死に今の幸せな状況を話した。喜んでもらいたかった。
もう目の前の女性が、レイナさん本人だと確信している。
「うん、うん」
と、マキさんの話を優しく聞く姿は、昔と変わらない。マキさんは懐かしさに涙が出た。
一通り伝えた後、
「まさかまた会えるなんて、正直うれしいよ!」
そう言ってくれたのは、レイナさんだった。
「驚かせてごめんね。連絡もしなくてごめんね。私たちは“こう”だから、いつまでも一緒にはいられなかったのよ。またマキちゃんの元を去るけど、これからも元気でね! 幸せでいてね! 頑張ってね! もう会うことはないけど、それでもマキちゃんは、私たちの大事な友達だから、私たちはいつでも、マキちゃんの幸せを祈ってるからね!」
そう言うと、他の3人も立ち上がった。リナさんも、
「マキちゃん、元気でね!」
と言ってくれた。
「こちらこそ有難う」
泣きながら言ったマキさんに、レイナさんたちは優しく微笑んだ。
“彼らは”マキさん家族にも、頭を下げてから店を出て行った。
※
マキさんはその後、“彼ら”を見たことはない。

























世にも奇妙な物語にありそうな話
面白かったです
現代風八百比丘尼ですね
素敵な掌編でした