土曜の朝、喫茶店へ入ってメニューを見ていると、
お冷を持ってきたお姉さんの手が滑って、コップの水がこぼれ、
ボクのシャツにかかってしまった。
慌ててナプキンで拭く。
「あぁ、大丈夫大丈夫! 気にしないで」
・・・・・・
夜、家族で一緒にレストランで食事をしていると、
娘がスープをひっくり返して、それがボクのスボンにかかった。
慌てておしぼりで拭いた。
「あっつ~~~」
「パパ大丈夫?」
「あぁ、大丈夫大丈夫! 気にしないで」
・・・・・・
日曜日、妻が庭の雑草を処理したいと言って、ヤカンで沸かした熱湯を撒いていた。
これで根を茹でてしまうのだとか。
そのお湯が、サンダル履きだったボクの足にも飛んできた。
「あっつーーーーー!!」
軽いやけどをした。
「あぁ、ごめんなさい!大丈夫!?」
「あぁ、大丈夫大丈夫! 気にしないで」
・・・・・・
月曜、彼は職場へ向かった。
彼の職場では、巨大なルツボをクレーンで吊り上げて移動させていた。
ルツボの中には、溶鉱炉で熱せられてドロドロになった
1500℃の鉄が入っていた。
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kanaです。
投稿してすぐ、ラストをちょっといじりました。
ここまでに見てくれた15Viewの皆様、すいません。
いつも通り面白かったです!( ̄▽ ̄)
どういうことですか?
阿刀田高風でオチを掻き立てられるのが良いですよね。