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ヒトコワ

たちさんによるヒトコワにまつわる怖い話の投稿です

家庭崩壊
長編 2025/02/16 17:41 9,534view
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それからまた数ヶ月が経ち、すっかり寒くなってきたある夜のこと。事件は突然起きた。

夜の22時頃、
「きゃーー、誰?あなた、誰?」
という叫び声が聞こえた。
私はすぐに一回に降り、父親と隣の家に向かい、1箇所だけ鍵が開いている窓から家の中に入った。
「土井さん!土井さん!どこです?大丈夫ですか?」と玄関のあたりから呼びかけた。
すると2階から声が聞こえて急いで2階に向かった。昔と変わっていなければ2階には姉弟の部屋があったはず。
2階につくと、廊下にへたり込んでいるおばさんがいた。
「土井さん!大丈夫ですか!」父親が近寄りおばさんに駆け寄った。
おばさんはパニックになりならが、
「知らない人が…」と部屋の中を指さしている。

「母さんに言って、警察だ!」という父親の声を聞いて急いで自宅に向かい警察を呼んでもらうことに。
父親が心配なので私は急いで、隣の家に戻った。
父親とおばさんは廊下に、ドアを閉めている部屋の中から暴れているような物音が響いている。何か物を壁に投げてるようなすごい音。
私は少し怖くなり、その場に立ち尽くしていた。
「危ないからこっちに来て。」と父親達に言いゆっくりとおばさんを抱えながら父親がこちらに向かってきた。
1階には通報を終えた母親がいたので、おばさんを母親に任せて私と父親は階段からすぐに降りれるように階段の近くで待機していた。
下からはおばさんの泣き叫ぶ声、目の前の部屋からは奇声と物を投げつけている音がしている。
5分後くらいにパトカーが到着し、父親と私で警察官に事情を説明。おばさんも他の警察官と話をしている。
2人の警察官が部屋に入り、まもなくして1人の男性を両側から掴みながら出てきた。
その光景を見て私は絶句した。
真ん中を歩いてる男性は私の知っている人物ではなく全くの別人だった。

しばらくの間、見てないから風貌が変わったとかのレベルではなく全く別人。年齢も全然上。
私と父親はただ茫然と連行されるのを見ているだけだった。
目の前を通る瞬間、
「あーあ、バレちゃったか。お前らがいなければまだ楽できたのになー」
と笑いながら言い放ち、連行されていきました。
その後、私と父親、おばさんは詳しく事情を説明しに警察署に向かいました。
私はお姉ちゃんから言われていたことも全て伝えました。

土井家の息子を装い、部屋で勝手に生活をしていた人物はやはり息子ではなかったとのこと。
その人がどこの誰だろうが正直どうでもいい。
人の弱みにつけ込んで悪さをしてたことにイラついてきていた。
だけど、幸いなことにおばさんにもお姉ちゃんにも大きな被害がなくてよかったと父親と話をしながら帰宅した。
警察から連絡はいくと思っていたが一応、お姉ちゃんには後日、LINEをいれておいた。
ありがとう、と何度も泣きながら電話をしてきたが本人もとても恐ろしさを感じたと思うと可哀想だった。

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コメント(2)
  • こわ

    2025/02/18/12:11
  • くっそ怖いし悲しいな

    2025/02/21/06:38

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