嫌われた
投稿者:かたまり (6)
俺は、小学校の頃、あるものにハマってた
それは犬の人形だ、なんか学校の帰りに
女にもらったんだよ、多分あれ幽霊だと思う
だって体半透明だし、口から血出てるのに
誰も気にしないんだ。
その女は俺に話しかけてきたと思ったら
「この子あげる…死ぬまで綺麗にして、
大事に持っておいてほしいの…」
こんな言い方だが思いっ切り怖かった
幽霊の目は憎しみでいっぱいだったから。
俺はそれから親に内緒でそれを持ち続けた
持ち続けてると自然と俺もおかしくなった
何となく赤ちゃんの声で
「うぁぁぁぁー!うぁぁぁん!!」と
甲高い声で鳴くようになった。
でもなぜかやめられなかった、ほかにも
人形をママと呼ぶようになったり…。
扉が勝手に開いたり…足を引っ張られたり
でも俺は日が経つごとにどうでもよくなった。
だってそれが楽しかったんだよ
ふわふわと…脳みそをグチョグチョにされる感じ?
俺はとうとう死にたいと思った
そしたら、ママとずっと一緒だろ?
ママが側にいてくれる、側にいれる
ずっと一緒で愛してくれるんだよ
ママが大好き、大好き、ずっと一緒
「どうやって死のう…」
そうふわふわと考えてたんだ。そういや思い出した
あるドラマ?サスペンスの最初のシーンで
カップルが心中する為に抱きしめ合って死ぬ
そんなシーン、でも死に方の所も
見てなくて、抱きついただけじゃ死ねなかったから
俺は何を思ったのか。
その人形を飲み込もうとした。
意外に苦しい、喉を無理矢理広げられる感じ
すぐに飲み込めなくて、ずっと口に入れてただけ
だんだんヨダレで汚れていったんだ
そしたら人形が微かに動いた気がした
俺は、ママに早く、と言われてると思った。
絶対そうだ、ママが応援してくれてる。
俺はまた無理に飲み込もうとした。
そしたらまたが微かに動く人形
俺は苦しくて反射的に人形を強く噛んでしまった
「グギィ」
声なのか何なのかわからない音がして
また反射的に人形を手放した。
俺がハッとして人形を手に取ろうとすると
耳元で聞こえたんだ、低いトーンで。
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