「いや、いや、いや、昨日お前らが帰った後、確かにここに4人いたよ。なぁ?」
私は他の友人2人に声をかけた。
「ああ、4人いた…」
「火を囲んで、飲んで、食って、テントに4人入って…」
昨夜の出来事を体験した3人は顔が青ざめてきた。
いつもと違う、あまりにも重い雰囲気を感じてようやく他の友人達も信じ始めてきた。
「おいおい、マジで言ってる?」
「飲み過ぎだよー!まだ酒が残ってるんだよ!」
帰るために片付けを始めて、テントに目を向けた。テントは今にも崩れそうになっており、テント内には寝袋が3つ、なぜか1人分寝れるスペースがぽっかりと空いていた。
帰宅する車には昨夜泊まったメンバーと泊まらなかったメンバーに分かれて自宅に向かっていた。
こちらの車内は重苦しい空気のまま。
そんな中、友人が口を開く。
「なぁ、怪談話に続きあったのか?」
「もし、最悪の場合、俺らどうなってたんだろうな」
私は、
「話の続きか…おまえらにだけ言うけど…あの話全部嘘なんだ」
「えっ?嘘?作り話?」
「いやいや、嘘って…実際に起きて俺ら経験したじゃん。嘘ではないよな?」
「俺もすげー混乱してる。だって、適当に作った話が現実となったんだから…ゴメンな。ちょっとだけビビらせたくてさ。」
キャンプから数週間が経過し、私はあの海で事故があったのか調べることにした。
しかし、いくら調べても事件、事故があったという事実はなかった。
それから数年後、久しぶりにみんなで集まった時にキャンプでの話題が出た。
「あれは怖かった…」
「唯一の心霊体験だよ…」と当時を振り返り、恐怖は忘れることは誰1人いなかった。
「あんなこと起こるならキャンプ、行かなきゃよかったな。」
「そうだな、誰だ?キャンプ行こうってはじめに言ったやつはー(笑)」
誰1人キャンプに行こうと提案していなかった。
数年経ってから、私達に新たな恐怖を植え付けられることになった。























こえぇぇ…
嘘がほんとになるってほんと恐怖よ
怖かった
これは怖いわ
誰が提案したんだろう…(意味深)