ろくろ首
投稿者:阿KUZOO (2)
短編
2025/01/17
22:00
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私の友達Dくんの話である。彼の地元には通称ろくろ首と呼ばれる絶対に見てはいけない写真があった。
まずその写真だが決まった場所にあるというものではない。不意に現れ、消えるのだ。例えば道端だったり偶然座ったベンチの上だったりとだ。時間も不定期である。
異様に首が長い人が笑顔で真正面を向いている写真であった。首の長さだけでも小学生の身長くらいはありそうである。写っている人の性別や年齢は様々で下は小学生くらいから上は老人までといった感じだった。
写真自体不気味だが恐ろしいのはここからである。
写真を見た人は、なぜか写真に写った人物が過去に何かしらの罪を犯したと考える。まるでそれが常識であるかのようにだ。そして次にその罪を償うために彼・彼女は首を吊って死んだとわかってくる。
普通の人はこの段階で恐怖を感じ見るのをやめるが
そのまま見続けるとどうなるだろうか。
見続けた人は自分を写真に写ってる人と同一視するようになる。そして自分も同じように首を吊って死ななければならないと思い込んでしまう。そして首を吊って自殺してしまう。
実際に首吊りにまで発展したかは不明である。
人伝えの噂であるため真偽が不明だからだ。
ただしDくんは言う。
「たまに自殺する人がいたけど首吊ってたと言う話以外は聞かないなあ。あの町、ビルや海岸、駅があるから飛び降り自殺とか他に方法あるのに。」
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