大学時代の友人から酒の席で聞いた話なので真偽の程はお察しだが……
令和の小学生がまだこんなコトをやってるのかはわからないが、昭和の頃は男子トイレで大をするとおおいにからかわれたものだった。
わざわざドアの前まで来てくさいくさいとはやし立てたり、カベを登って上から覗き込もうとしたり、最悪なヤツはデッキブラシに便器の水を含ませて上から雨のように振りかけるという度を越した行為をするものまでいた。
早く出し切って早く外に出たい。そう思っていきんでいると、
「ギャッ!」
と、外からイジメっ子の悲鳴があがり、デッキブラシが床ではねる高い音がした。
尻を拭いて水を流し外に出るとイジメっ子が、
「オレにカンチョーした奴は誰だ!」
と、取り巻きたちにキレていた。
取り巻きはそれぞれ自分じゃない、自分でもないと否定をしていたが、あるひとりが
「声を上げる直前にお尻が光ったように見えた」
と、口にしたトコロに休み時間の終わりを告げるチャイムがなったので、カンチョーうんぬんはうやむやになり、みんな教室へと向かった。
異変はその授業の途中に起こった。
カンチョーされたと訴えたイジメっ子が痛い痛いと腹を抱えて倒れ込んだのだ。
保健室へと運ばれたが処置できずに救急車が呼ばれた。
2日後の朝礼で彼の訃報が担任から告げられた。
後日、彼の親戚にあたる友人経由で聞いた話では、汚物をノドに詰まらせて亡くなったという。
腹が痛いのに汚物をノドに?
不思議に思ってさらにたずねると、直腸、大腸、小腸とハミガキ粉のチューブを絞り上げるように腸が閉じていき、最後には口からすべて吐き戻し、汚物で窒息して果てたという……
「うんこなんて誰でもする事なのに、どうして小学校でするとあんなコトされるのかねぇ……からかわれた子供達の永きにわたる憎しみが積み重なって産まれた妖怪なのかもしれないなぁ……」
そうつぶやいて友人は煙を吐いた。
その線の細い彼の眼差しを見て、彼の語る妖怪はもしかしたら彼自身の願望なのかもしれないと思った。



























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