奇々怪々 お知らせ

不思議体験

rikutoさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

チャイムの音
短編 2025/01/06 09:52 768view

僕は東京に引っ越してきた大学生です。
大学生と言ってもお金がなくて、大学が終わればバイトの日々でした。
その日もいつものように、バイトを終えて引っ越したばかりの家に帰ってきました。

家は一部屋しかなくて家賃も月4万円程度とお金のない大学生にはすごく助かる値段でした。
僕は二階の13号室に住んでいます。ご近所さんも優しい方が多くて
ゴミ捨てに言ったりするときに、笑顔で挨拶してくれます。
でも一つ気になるのは、家の前に大きな道路があるのですがその道路の端の電柱にお花がたむけられているのです。

引っ越してきた当時は気にしていなかったのですが、ある出来事をきっかけに今では毎日花をたむけに言っています。
今からその出来事をお話します。

その日もいつものようにバイトを終えて帰ってきました。その日はすごく疲れていたことを覚えています。接客業のバイトをしていたのですが、たまに来る迷惑クレーマーの対応をしていたので肉体的にも精神的にもすごく疲れていたのです。

「オタクで売っている炭焼きビビンバに焦げがついている。全額返金しろ。」

などの理由のわからないクレームをでっち上げてくるんです。炭焼きビビンバなので焦げがついているのは仕方ないと思うのですが、そう思っているのは自分だけなのでしょうか?

まあという話はおいておいて、帰ってからシャワーを浴びて軽くご飯を食べて、疲れたのですぐに寝ようと思いました。ですがなぜか疲れているのに、眠気が覚めてしまって眠れなかったんです。

「おかしいな〜疲れているのにな。今日眠れなかったら明日の大学にも影響するだろうし、なんとか寝ないとな。」

そう思って布団に入っていたんです。それから結構時間が経ったと思います。すると
「ピンポン」
という玄関チャイムの音がしたんです。
「おっかしいな〜こんな時間に誰だろう。迷惑だな〜。」
なんてつぶやきながら時計に目を向けました。

夜中の2時32分を差しています。
「こんな時間に人が来るのか・・・。」

ゆっくり足音を立てないように玄関のスコープを覗いたんです。

立ってたんですよ・・・髪の毛が目にかかっていて白い服を着ている女の人が・・・

白い服にはところどころ赤いシミが付いていてもしかして血?だったのかもしれません。
でも不思議なことに今まで感じていた恐怖がなくなっていたんです。

その時はなぜか家の前にある道路に行きたかったんです。
「あ・・・いかなきゃ・・・。」

その時はこのことしか頭になかったと思います。
そしたら後ろから声がしたんです。数年前に亡くなったおばあちゃんの。

「・・・・だ・・よ」
「い・・だ・め・よ」
「行っちゃだめだよ。」
行っちゃだめだよ!!
 
おばあちゃんはそう言っていたのです。とっさに後ろを振り返りました。でも誰もいなかったんです

1/3
コメント(1)
  • じゃああのピンポンの音は神山さんが?

    2025/01/06/12:05

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。