結局その後進学し霧島がどうなったかは知らない。
本当に無責任な人間だ。
そして、その霧島が今では姿を変えてこうして俺に逢いに来たのだ。
霧島の首元には紫色の酷く変色した線があった。
まるで、何かで強く締め上げたような。
人を捨てた姿でこうして俺の前に居る事が、彼女の、霧島のその後の人生を物語っていた。
俺はここで死ぬんだなと諦めというより納得に近い感情で俺は目を閉じた。
刹那。
激しい金属音と共に首の圧迫感が消えた。
圧迫されていた気道がふっと楽になり慌てて呼吸を取り戻す。
目を開ける。
霧島は依然として目の前にいた。
しかし。
霧島はなにか苦しそうに首元を抑えて唸っている。
霧島のその首元には何かが巻きついていて、それが霧島の首をギリギリと絞め上げている。
それの正体は、鎖だった。
霧島の首に鎖が巻きついていた。
その鎖の元を視線でたどると、そこには鎖本人がいた。
「あなた、12時まで開けないでって言ったのに…日本語も分からないの?」
いつもの落ち着いた冷たい口調で俺を罵りながら鎖は右手をこちらに伸ばしている。
そこからいつも腕に巻いているあの鎖がピンとこちらに伸び、霧島の首に繋がっている。
霧島は苦しそうに必死に抵抗するがガシャガシャと鎖特有の金属の擦れる音がするだけで首から鎖が外れる事はなかった。
鎖は腕をブンと振り上げると霧島が鎖に引っ張られて教室の壁へバコンと叩きつけられた。
この話は怖かったですか?
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えっ、最後びっくりした
「床に落ちた何か」てなんだったの?