探している映画

増田はテレビを見つめていた
俺はあいつに近づいた

そうしたら

テレビ画面から手が出て来て増田をあっという間に画面の中に引きずり込んでしまった

探していた映画の内容とまったく同じように

あれは映画なんかじゃない
未来に起きる話だったんだ

俺は目の前に起きたことを受け入れられず気絶した

そして、今まで記憶を封印していた

本当はわかっていた

でも、いや、だけど

モウイレカワッタって？
それは知らな・・

ふいに後ろから声がした
 
「ホントハワカッテイルデショ

ホントハワカッテイルデショ
ホントハワカッテイルデショ
ホントハワカッテイルデショ」
 
振り返ると増田がいた
 
「モウイレカワッタ」
爽やかな顔でそう言った
満面の笑顔だった