花束の秘密
投稿者:那由多 (5)
短編
2024/12/01
16:33
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私は、通学路にある、見通しの悪いカーブに供えられている花束に、毎日手を合わせている。
時には線香を焚いたりもする。
そろそろかな。
「南さん、この花束あげる」
中学の同級生、南さんは花が好きなので、嬉しそうに花束を受け取った。これで何度目だろうか。
私は、南さんが嫌いだ。南さんにあげた花束は、私が事故現場を装って、何の曰くもない場所に、花束を置き、毎日手を合わせていた物だ。
彼女は最近、顔色が悪く、具合も悪そうだ。何かがアレに入ったのだろうか。
南さん、また花束受けとってね。笑顔で南さんを見つめた。
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