教え
投稿者:たち (12)
私の母方の家系は、代々霊感があり母も多少は霊感がある。
特に霊感が強かったのが祖母だったと聞いたことがある。
私が幼少期の頃、母方の実家に帰省し、祖母や祖父と再会を喜んでいた時の話。
実家は田舎にあり、都会育ちの私にとっては、
近くに山や、川、などが新鮮で楽しかった。
その日も、祖母に無理を言って、散歩をしたいとお願いした。
祖母は快く快諾してくれた。
祖母が、散歩をしながらあの鳥は何々だ、あの魚は何々だと色々なことを教えてくれた。
そんな時、いきなり祖母の様子が変わった。
どうやら、公園の奥の方を見ているようだった。
目を細めながら、ぶつぶつと何かを呟いていたのを覚えている。
祖母は私を怖がらせないようにと、そっと肩を抱き、
「あの角を曲がるまで誰に何を言われようと無視するんだよ。」
私は祖母しかいないのに変なことを言うなと思いながらも
「うん」
と頷いた。
ゆっくり祖母と歩き始め、公園の前を通りかかった時に微かに
「おーい、おーい」
というが声がかすかに聞こえたが祖母の手をぎゅっと握りしめ、なんとか通り過ぎた。
角を曲がると祖母は
「よう、頑張った。えらい。」
と褒めてくれた。
嬉しかった。
私は笑いながら
「ばあちゃん、この人は誰?」
と後ろを指差した。
そこには、男性で体中がモヤがかかっているかのような人が立っていた。目は真っ黒。
その後のことは覚えていない。
そんな祖母も数年前に亡くなった。
私に霊感あるとは思えない。
成人になる今まで何もないから。
しかし、このあと霊感の力に目覚めたら
私も祖母と同じように私の子供を守ろうと思う!
何事もなく、子供が普通に生活していけるように。
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